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シンゴジラ 2016.8.3

シンゴジラ観てきた。

一言で言うと、災害ドキュメンタリー。

言葉を借りるなら、「特務機関のない今の日本に使徒が襲来したとき政府はどう戦うか」、「プロジェクトXゴジラ回」などと言える。

(以下ネタバレあるし 未視聴の人はこんなの読んでないで予約だ!)

 

3.11を踏まえて作られた本作は、震災後放送された多くのドキュメンタリー番組の雰囲気を漂わす。自然の圧倒的な力をついこの前経験した日本人だからこそ、この作品に強い魅力を見いだす。映画開始から終了まで、ゴジラという絶対的で圧倒的な存在は、怪獣というより神格化された象徴のように見えた。

この作品の良いところは、みな頭のキレた者ばかりだということだ。総理大臣だけ最初少し優柔不断だが、この程度は本作の”遊び”の部分だろう。そんな切れ者達全員を縛りつけるのが、日本独特の悪い社会構造である。散々叫ばれる縦割り社会、無駄の多い会議、年功序列などが、彼らに少しずつの足枷となりゴジラという「大災害」に対応しきれなくなっていく。

そんなデメリットの下、それでも刃向かう日本(政府)の底力が本作の見せ場だろう。

国連の原爆投下リミットを背中に感じつつ、官僚がその優秀な頭脳をフルに使い、自衛隊など関連各所と連携をとり、不眠不休、全身全霊でゴジラに向かっていくシーンは 手に汗握るなんて陳腐な言葉じゃ間に合わない。劇場で失禁するひとがいても、私は笑わない。

虚構対現実、ゴジラ対日本 の看板に偽りはない。天才博士のスーパー兵器は登場しない、あくまで既存の自衛隊・全国の化学プラントなど、私たち目線で戦う。だからこそ、それら兵器が全く通用しないシンゴジラは怖い。ほんっっっっとうに怖い。

冒頭で神格化された象徴と言ったが、お世辞も比喩もなしで、”私たち”は神と戦っている。そういう空気が、劇場を包み込む。中盤の、暗闇の中のゴジラは特にヤバいのでオススメ。

 

長々と書いてしまったが、とにかく面白い。未視聴の人ははやく劇場へ。てかネタバレアリって書いてるのになに読んでるんだ。

映画マニアではないが、これがいわゆる”傑作”なのだろうと確信した。